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INFO:
俺は事故にあって記憶喪失というやつになっているらしい。 よく分からないけど。 でも俺は何も忘れていない。友達の名前だって家族の名前だって完璧に言えるしなんなら親戚の人の名前まで覚えているくらい笑 「何を忘れてるんだろ。」 まあ、きっとどうでもいいことを忘れてしまってるんだろう。 まあ、唯一忘れているって俺でも分かっていることは、事故った原因がいまいちわからない。 考えようとすると、なんていうかその心が苦しくなったりするからなるべく考えないようにしてる。 親に一度だけ聞いてみたことがある。 「俺ってほんとに記憶喪失なの?何を忘れてんの?笑」 「あんたが自分で思い出しなさい。そんだけ大切だったんならきっといつか必ず思い出すわ」 ってわけでこんな感じで全く教えてくれない まあ、別にいっか。 いつもと変わらず俺は学校へ向かう。 すると、前にいた小柄で黒髪ロングのかわいらしい子がハンカチを落とした。 「あの、これ落としましたよ…?」 「あ、ありがとうございます。」 「あの、俺たち…いやなんでもないです。」 ん?俺は何を口走ってるんだ。誰かも知らない女の子に本当に俺おかしいぞ? 「あーすみません。」 俺たちは会釈をしてその場を後にした。 その後なぜか頭痛がひどく学校に行けるような体調ではなかったため、親に連絡して学校を休むことにした。 「とりあえず寝てなさい。」 親がそう言ったため少しの間俺は寝ることにした。 「りょうた…ごめ……………」 目が覚めた。なんだ。夢か。 顔はよく分からなかったが、小柄な女の子が俺に何かを言っていた。 「なつかしい声…」 きっと親戚の誰かでどっかで聞いたことがあっただけだろう。 俺はスマホの写真フォルダを整理しながら、とあることに気がついた。 Myアルバムに「優香」という女の子のフォルダがあった。 「だれ?…」 フォルダを、恐る恐るみてみると、笑顔の俺とかわいらしい女の子がそこにいた。 「あいたい…優香」 何言っちゃってんの俺。会ったこともない誰かも知らない女の子なのに。バカみたい。 溢れる涙を堪えながら俺は言う。 「母さん!…優香って誰!…」 会わないと… 会いたい優香